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相場格言集C   提供 東洋経済新報社
【半値戻しは全値戻しにつながる】
大きく下げた相場が戻りに転じた時に先行きを占う相場判断の見方・教えのひとつです。下げ幅に対し、半分程度戻る場合を「半値戻し」と呼び、材料がなくて単純に戻る自立反発(下げ幅の3分の1程度の戻り)と区別して使います。つまり、半分も戻ることは、材料等が前向きに評価されているためであり、【強くなければ半値戻しはしない】と言い換えることもできるでしょう。全般相場が明るくなれば、前の高値まで、つまり全値戻しが期待できるといわけです。通常は週足か日足チャートで使う場合がほとんどです。筆者が開発した「強弱ライン」チャートもこの考えに近いものです。

【半値八掛け二割引きで底が入る】
記録的な大相場を出した銘柄が下げに転じた時の下値のメドとして目安にする教えです。仮に、5000円で天井をつけた銘柄が下げに転じ4000円を割り、さらに3000円を割って下値のメドがつけ難くなった時に、この計算式で1600円程度を目安にしておけばほぼ間違いないということです。大体、高値から3分の1ということになります。大阪道修町の薬の街では薬九層倍といわれ、薬は原価の9倍くらいで売られ、原価はただ同然だったことから、薬を値切って買う時に使われたことから引用されたようです。もっとも、経営不安を内包しているような下げのケースでは、会社が消えてなくなる恐れがありますから、こうした格言は使えませんので安易な買いは禁物です。

【株買いの極まりは戦争かインフレである】
物騒な言葉ですが、資本主義の一面を表しているのではないでしょうか。資本主義の主体は企業の活動です。景気がよくなってくると、企業は競って生産を増やし、不景気になると生産を抑えて貯まった在庫の整理を進めます。在庫整理で済めばいいのですが、道路、橋などの社会資本が充実し、家庭にも耐久消費財が行き渡ると、数量の増加はなかなか期待できなくなります。企業の売上高は数量と単価を掛け合わせたものですから、数量増がだめなら戦争で破壊して新規需要を作り出そう、あるいはインフレにして製品価格の上昇によって売上を増やそうというのです。豊かで物が充足した先進国では案外、政策の一つとして密かに考えられているのかもしれません。

【鬼より怖い一文新値】
一文(いちもん)は、穴のあいた一文銭といわれる最小単位の貨幣で、今でいえば一円です。新値という場合、新高値と新安値がありますが、どちらかといえば高値更新で使うことが多い。徐々に人気を高めてきた銘柄が、ついに以前の高値を抜いたものの大きく抜くことができず、わずか一円だけ更新して、それ以上は上に行かなくなった相場は鬼よりも怖い、強烈な株価の天井になるという教えです。現在でも「2番天井」といって、天井形成パターンの中でも嫌がられています。

【商いは買い手がいるうちにやれ】
商いは陽(ひ)の暮れるまでにやれ、ともいわれます。もう少し待てば、もっと高く売れるだろうと欲を出しすぎると、折角の売買のチャンスを逃してしまうという教えです。とくに、株価が人気化して出来高が増加してきますと、もっと上がるだろうと思うのは無理のないところですが、出来高が多いということは買い手がそれだけ多いことですから、それ以上さらに買い手が現れるどうかは非常に疑問です。株価が一旦、天井をつけますと出来高は急速に減少します。つまり買い手がいなくなってしまいますので、出来高の活発な間に売ることを心がけるのがいいといえるでしょう。

【顔色の悪い社長の株は買うな】
大事なお金を投じるのですから、しっかりした経営の会社を選ぶのは当然です。経営者も人の子ですから、意外と顔色や表情に経営の善し悪しが出るものです。「健全な精神は健全な肉体に宿る」ともいわれますが、「健全な経営は健康な経営者にに宿る」と言い換えることができるのではないでしょうか。ここでいう顔色とは、単純に色白が悪いということではありません。表情に精気とツヤがあって生き生きしていることが大切ということです。現在のような不況ではどこの経営者も必死ですから表情は引き締まっていますが、バブル経済の時のように好況にうかれて表情が緩んでいる時こそ要注意ですから、先行き景気がよくなった時に役立つ言葉です。最近は経営トップが直接投資家に語りかける場面も増えていますので「いい表情」かどうかを見るのも投資の際のポイントのひとつでしょう。

【冷水3斗で底が入る】
相場の悪い時というのは季節なら冬です。そこへさらに冷たい水を1斗樽で3杯もぶっかけるのですから震え上がるどころか凍え死んでしまうほどのことです。景気・企業業績が好調な中での悪材料なら一過性の下げで終わりますが、景気が悪いなかでの下げは、冷水を3斗もかけられるような厳しい下げがないと本当の底は入らないという教えです。

【株は世に連れ、世は株に連れ】
歌は世に連れ、世は歌に連れをもじったものです。歌も株も世相を反映するものですから株で成長株をみつけようと思ったら社会の動きを注意深くウオッチしていればヒントがあるという教えです。戦後の復興経済時代には地方から都会に出てきた多くの人が田舎を懐かしんで故郷歌謡がヒットし、一方でセメント、紡績産業などが繁栄しました。カー、クーラー、カラーテレビの3C関連銘柄も社会ニーズを反映した代表例です。最近は横文字の唄が増え、経済もグローバル化して国内だけみていればすむ時代ではなくなったようです。

【二番底は黙って買え】
チャートで大変重要視される形から格言として使われています。下げてきた株価が最初の安値をつけることを一番底といいます。そのあと反発して再び下げ、最初の安値近辺まで下げる場合、そこが本当の安値になることが多いことから二番底といって買いの急所として教えています。日足、週足、月足のいずれにも使えますが、個人投資家には週足が適しているでしょう。また、一番底から二番底の間が、週足で13本程度が理想的で底入れ後の戻りも相当大きくなっているケースが目立ちます。

【電気が消えるとお化けが出る】
昭和40年代に盛んに使われた言葉です。日本の得意とする産業は電機。その電気株が不振となるとマーケットは電気が消えたように淋しくなってお化けが出るくらいだというわけです。ただ、ここでいうお化けとは、もうひとつの意味があって、化学株ポストの薬品株を指し、電気株がだめになると代わって薬品株が動くということです。電気は輸出株の代表、薬品は内需株の代表で、為替の動きなどを映して交互に動くのが普通です。電気が点いているのにお化けが出る時は天井が近いと読むこともできるでしょう。

【節分天井の彼岸底】
節分は立春で新しい年の始まり、お彼岸は春分の日で昼と夜の長さが同じで、ともに昔から季節の上で重要視され、米相場などで格言として使われてきたようです。ただ、日経平均などでみますと、節分の2月がその年の高値になっているケースはほとんどありませんが、1月の新年相場で盛り上がった「買い気」が、節分あたりから衰えているケースは顕著です。一方、3月20日前後のお彼岸の時期に日経平均がその年を通じて、あるいは少なくとも前半の安値となっているケースは多くみられます。節分を境として出来高が細り、お彼岸が買い場になる、と判断すればかなり当たっている教えです。

【歌を忘れたカナリヤは裏のお山に捨てられ、
           本業を忘れた企業は投資家に捨てられる】

カナリヤは綺麗な声で歌うから存在感がありますが、それを忘れたら捨てられると童謡にまで歌われています。カナリヤにかぎらず花、鳥、そしてわれわれ人間にも企業にも天命ともいうべき自ら選びあるいは与えれた仕事があります。それを通して社会で生きさせてもらっているのだから、手抜きしないで一生懸命役立ちなさいという教えです。バブル経済での本業を忘れた安易さが今日の経済の低迷につながっているのではないでしょうか。また、今回の雪印食品の行いは社会における存在を自ら否定するもので残念なことです。投資家は本業をきっちりやっている企業に投資するのがいいという教えでもあります。

【分からぬときは休め】
買うべし、売るべし、休むべしという格言もあります。相場は買うだけではだめで、利食いや投げなどの売りも適切にできないと儲かりませんし、同時に休むことも大切であるという教えです。とくに、相場環境が不透明で分からない時は無理をしないで休みなさいと説いています。下手な考え休むに似たり、という言葉に近いものです。なかでも、相場の保合い局面は判断が難しいので、どちらかに方向感がはっきりするまで休むのがいいと教えています。

【買いやすい時は深呼吸、買い難い時に勇気】
証券会社などの店頭で周囲の投資家がそろって強気で、買わないと乗り遅れてしまいそうな気持ちの時は冷静さを欠いて飛びつき買いをしたくなるものです。そういう時は深呼吸をして冷静になりなさい。反対にテレビ、新聞などで報道される内容が悪いことばかりでとても買えそうにもない時にこそ儲けのチャンスがあるので買う勇気が大切、という教えです。言うは易し、行いは難しですが、結局は自分に克つことが投資で成功する秘訣といえるのではないでしょうか。

【下げるときは1株でも下げる】
1株とは誇張した言い方ですが、買い物の引っ込んしまった弱気の相場地合では、わずかな売り物でも下げるのであなどってはいけないという教えです。相場が上がる時というのは経済環境などのいい時ですから、多くの投資家が参加しているため、売り買いが交錯して僅かな買い物ではなかなか上がりません。しかし、大寒波の来ているような寒い時は人は家の中に引っ込んでしまっていますから、不況の続く相場では、大半の売りは消化されたからもう下がらないといった言葉には気をつけようと説いています。経済が好転するまで、季節が春になるまで待ってから買っても遅くないという格言です。

【インフレでは買い方、デフレでは売り方が相場をつくる】
物の値段が上がるインフレの時は、企業の収益も伸びるので好材料を探すほうが効率はよく、カラ売りで入るより買いから入るのがいい。反対に物の値段が下がるデフレの時はカラ売りの方が仕掛けやすい。コインの表裏の関係でインフレの時は買い8分、デフレの時は売り8分と説いています。厳しいインフレもデフレも庶民の生活を脅かしますが、政府が毅然として立ち向かう姿勢を示さないと、買い方、売り方の投機筋に狙われます。

【暴落相場の赤札銘柄は買い】
全般安相場に逆行高している銘柄には直ちに乗れ、ともいいます。かつて、証券会社の店内1階の株価ボードはアルバイト学生が短波のラジオを耳にしてチョークで値段を記入し、際立って高い銘柄は赤いチョークで書いていました。多くの銘柄が下げている相場で赤く記入された銘柄は目につきますから、理由は分からないが「とにかく買ってみよう」ということで人気となります。後になって、カラ売りが増えて仕手筋が介入したとか、新製品があるといった何らかの材料が出るものです。今の証券会社の株価ボードでは限られた銘柄数しかありませんし、特に仕手つぽい銘柄はボードに載りませんので店頭で逆行高銘柄をみつけるのは難しいため、パソコン活用が有効となります。最近で日特建などが人気化しました。

【株は後を振り返りつつ先取るが、前だけみるようになったら危険】
株は今起きていることより先がどうなるかを織り込んで動きます。しかし、仮に30%上がればそれにふさわしい内容が伴ってきているかどうかを見極めようとします。そこで、内容が向上する確信があれば一段高となりますし、内容がともなわないようなら調整します。このように謙虚な動きの間は天井はつけませんが、89年頃のバブル当時のように謙虚さを失い都合のいい評価だけしかしなくなった時は危ないという教えです。人間も相場も謙虚さがなくなったらだめということでしょう。

【買い難い相場は高い】
誰がみたって買えない相場というものはありますが、悪い中で上がってきたような相場では説明がつかないうえに自信が持てないため買い難いのが普通です。しかし、うまく説明できないが、先行きのかすかな灯りを感じ取っているからこそ相場が上昇に転じてきているのです。多くの投資家が理路整然と説明ができ安心して買える相場は景気、企業業績が拡大期にある時くらいで、相場上昇の初期や相場が佳境にある時などは買い難いもので、その買い難い気持ちが強いほど相場は高くなるという教えです。

【最初の大商いには黙ってつけ】
今まで出来高の少なかった銘柄が突如、大商いとなったら、必ず何らかの理由で買っている人がいるのだから、自分の講釈は後回しにしてとにかく最小単位でもいいから買ってみなさい、という教えです。かつては幹事証券だけしか知らないインサイダー情報で買われる場合もありましたが、インサイダー規制が強化された今日では、アナリストのレーテイング評価の引き上げや外国系証券の買いなどが背景としてあります。出来高は株価に先行するという格言もあるように、日頃から出来高をチェックしておけば、相場のスタートをうまくつかまえることができます。

【知ったらしまい】
いい材料も悪い材料でも、正式に表面化したら材料出尽くしとになるので、いったん手仕舞うのがいいという教えです。たとえば、「会社四季報」の予想で今期の業績が相当よくなるという銘柄は四季報の発売と同時に買われます。そして、正式な決算発表で予想通りの好調な数字であっても、一応出尽くしとなります。業績のほかに、新製品の期待などで買われるケースでも同様です。少々、たとえがよくないのですが、恋愛中の若いカップルが正式に結婚すれば、恋愛中ほどの熱烈さがなくなるのと似ている、とも言えましょうか。

【国策には逆らうな】
国家があってこそ、企業も家庭生活も成り立つのだから、正しいとか正しくないではなく、国のその時の政策には逆らうことはできない、むしろ政策に関連した銘柄は、前向きに評価して買ったほうがいいという教えです。国策には国自体の進路を決めるような大きなものから各種産業政策などいろいろですが、80年代後半から90年初めの土地本位制を鮮明にしたバブル政策や、2000年前後のIT育成などは代表的国策といえるでしょうし、最近ではカラ売り規制強化による3月期末の株価維持政策も、金融不安を防ぐための国策だったともいえるでしょう。

【保合い相場の対応で天国にも地獄にもなる】
相場の中でなにが一番難しいかといえば保合い相場でしょう。「保合いにはつけ」、「保合いは大相場の前兆」といった強気の格言もありますが、「保合いは下げの前兆」や、「保合いは売っておけ」といったものもあり、完全に分かれています。筆者の好きなチャートも保合いに弱いのが苦しいところです。相場では売り方と買い方が大事なお金をかけて戦っているわけですが、両者の力が均衡したところが保合いです。ちょうど川中島の戦いのように睨み合った状態です。天がどちらに味方するか、保合いは運命的なものが含まれているのではないでしょうか。大きく上げた後の局面での保合いか、下げた後の保合いかによっても変わってきます。最近では92年から2001年半ばまで保合った相場は底入れとみられていましたが、下放れて1万円を割ってしまったのですから、位置だけで判断するのも危険です。まさに保合いを制することが、儲けの大事な要素になっているといえます。

【遠くて知らないものには手を出すな】
大事なお金だから、知らない銘柄より身近で馴染みのある銘柄に投資しなさい、という教えです。企業のホームページが充実して、昔ほど情報不足ということはなくなりましたが、遠隔地の企業に投資するよりも、地元企業の方が経営者の顔を見るケースも多く、馴染みがあって内容が分かりやすいのです。ジャスダック市場まで含めると上場企業数が4000社近くになっている今日、わざわざ内容の分からない企業よりも、自分の好みに合った銘柄を選ぶことは可能です。それだけ企業にとっては、投資化に内容を理解してもらうIR(証券広報)が大切といえます。

【実体の伴なわない相場は長続きしない】
実体とは人間なら健康で体力のある状態です。健康や体力に自信がないと何をやるにも中途半端で終わってしまいます。もちろん気力は大事ですが、それだけでは限界があります。株もまた、信用取引の期日が一巡した、公的資金の買いが入った、仕手筋が介入した、などの需給面だけでは長続きしません。景気が上向いて企業業績が持続的な好調を持続することこそ、株価の安定した上昇につながります。個人投資家はやはり、企業業績のいい銘柄に投資することが基本であるという教えです。

【信用の買い期日接近は買い】
証券会社から資金を借りて株を買う場合、借りる約束期限ともいえる期日は最長6カ月です。相場熟練者によれば、信用買いで儲かるのは1?2週間で、それ以上では評価損の出ていることがほとんだそうです。まもなく上がるだろうとかもうすぐ戻るだろうと期待しているうちに、ずるずると日数が経過し、6カ月の期日が接近して無理矢理手じまいしなくてはいけなくなります。そうした場合は材料や業績がよくても、否応なく処分しなくてはいけませんから、値段にかまわず成り行きでの売りが出るために、株価はストンと下げることが多々あります。高値から大きく下げ、業績のいい銘柄で期日が近づいている銘柄は、指し値をしておけば思わぬ値段で買える、という教えです。

【アメリカで起きていることは将来、日本でも起きる】
アメリカでの新しい産業や国民の生活スタイルなどは、必ずや日本でも広まるので、アメリカの動向を大いに勉強していれば株で儲けるチャンスがあるという教えです。国民性が違うのですべて同じになるわけではありませんが、資本主義の先輩国ですから、特に産業構造や流通の変化などは時間を置いて、日本で同様の展開となることが予想できます。以前は、アメリカで起きることは10年後に日本で起きるといわれました。最近の日本の郊外型大型店舗などは、アメリカで起きたこととそっくりです。

【素人がプロに勝てるのは時間である】
プロとは、昔は相場師のような人を指していましたが、今日では、歩合デイーラーや投信の運用者など、一定期間に稼がなくてはいけない運用者をいう場合がほとんどです。むしろ昔の相場師は会社訪問などをして銘柄をじっくり研究し、数年がかりで大相場に仕上げていましたが、今のプロと称する人達は相場の勢いと横の仲間の情報で小さく儲けることがほとんどといっていいでしょう。個人投資家は、情報量ではプロに勝てませんから、企業説明会に出席したり、雑誌や資料等でじっくり会社研究をして、これと思った銘柄には時間をかけて投資することが大きく儲けるこつであるという教えです。

【株は安く買って高く売る】
格言100回目の最後にこの言葉をお贈りします。すべての格言はこの言葉に集約されるといっていいでしょう。株に限らず、どのような商売もそうですが、安く仕入れて価値を付加して高く売るから、商いが成り立ちます。しかし、われわれの多くは株においては、高値でつかんで安く処分していることが目立ちます。株式のテキストは数多くあり投資家の皆さん知識は豊富ですが、悲しいかな人間につきまとう欲がじゃまをして、せっかくの知識が活かされていないのです。相場格言はこうした欲に打ち勝つための手がかりとなるものです。